酷暑を乗り切る。食欲アップの「香り食材」を使ったレシピ

年々暑さが増す夏の時期。今年も厳しすぎる暑さに、食欲が低下している方も多いのではないでしょうか。食事がとれなくなると、熱中症が心配です。食欲アップ食材をふんだんに取り入れてしっかりと食事をとり、酷暑を元気に乗り切りましょう。

今回は食欲アップ食材である「香り食材」と、栄養価の高い旬の魚を取り入れたレシピを紹介します。

暑い夏に取り入れたい「香り食材」とは?

「香り食材」とは、香りのよい薬味やスパイスを指します。
香りが食欲を刺激してくれ、暑いときでも料理を食べやすくしてくれます。
暑くてもしっかり食事をとることで、熱中症予防にもつながります。

今回のレシピには、セロリ、みょうが、大葉、ごまなどの香り食材をふんだんに使いました。
特にセロリ、みょうが、大葉には、夏に摂りたい栄養素や成分がたっぷり。

どのような特長があるのか、詳しく見てみましょう。

・セロリ

さわやかな香りと歯ざわりを楽しめるセロリ。
セロリの独特な香りは「アピイン」という香り成分によるものです。

アピインの香りは、食欲アップに役立つほかに、精神安定作用が期待されています。
イライラ解消に役立つとされているため、暑さでストレスのたまった体にぴったりでしょう。

セロリは今回のレシピのように、生のまま和え物やサラダ、ピクルスに。
また夏の定番のラタトゥイユに入れてもおいしいですよ。

・みょうが

みょうがには香り成分である「α-ピネン(アルファピネン)」が含まれています。
α-ピネンは、食欲増進作用が期待されているので、夏にぴったりの食材です。

みょうがは薬味として、そうめんや冷ややっこなどによく合います。
また生の魚と相性がよく、臭みを消してさわやかな香りをプラスしてくれます。
夏の冷たいメニューに、みょうがを添えてみましょう。

・大葉(青しそ)

大葉の香りは、主に「ペリルアルデヒド」という成分によるものです。
よい香りで食欲を高めてくれるほか、抗菌作用を持つ成分です。

夏に増える食中毒予防にも役立つため、暑い時期の健康づくりをサポートしてくれるでしょう。

大葉は薬味にする以外にも、おにぎりに混ぜ込んだり、炒め物の仕上げに入れたりすると、いつものメニューを香りよくしてくれますよ。

香り食材がたっぷり!あじの香味和えのレシピ

暑くて食欲がないときでもさっぱりと食べやすい、あじの香味和えのレシピを紹介します。

初夏から夏にかけて旬を迎えるあじ。
1年を通して出回っていますが、旬の時期は特に脂が乗っていておいしい時期です。

あじはEPAやDHAといった、不飽和脂肪酸を豊富に含みます。
動脈硬化や脳卒中、認知症を予防するとして、注目の集まっている成分です。
栄養価の高いあじに、先ほど紹介した香り食材であるセロリ、みょうが、大葉を合わせました。

食べる直前にレモンかすだちをギュッと絞れば、フレッシュな香りと酸味で、さらにさわやかに食べられます。

・あじの香味和えの作り方

<材料(2人分)>
あじ(刺身用)…120g
セロリ…1/2本
みょうが…1個
大葉…4枚
しょうが…1/2片
(A)すりごま(白)…大さじ1
(A)しょうゆ…小さじ2
(A)オリーブ油…小さじ2
(A)レモン汁…小さじ1
(A)砂糖…小さじ1/2  
レモン(またはすだち)…適量

<作り方>
1.あじは薄いそぎ切りにする。セロリは筋を除いて斜め薄切り、みょうがは小口切り、大葉は千切り、しょうがはみじん切りにする。

2.ボウルに1、(A)を入れて混ぜ合わせ、器に盛ってレモンまたはすだちを添える。

<ポイント>
旬のあじがおすすめですが、ほかの魚でもOKです。タイ、ブリなどのクセのない魚がよく合います。
レモンやすだちがない場合は、レモン汁の分量を小さじ2に増やしてください。

食事や体調管理で熱中症予防を

熱中症は命に関わることもあり、日々の対策が欠かせません。
特に小さな子どもや高齢の方は熱中症のリスクが高まるため、こまめな体調確認をしたいものです。

食事をしっかりとるのはもちろん、水分補給や十分な睡眠の確保などの体調管理や、冷房を適切に使用するなどの対策も大切です。
酷暑を乗り切れるよう、さまざまな工夫を行いましょう。