きょうだいと腹を割って話してる?

親の介護が気になり出した頃から、切り出しづらい話のテーマは増えていきます。
資産、どんな介護をどこで受けるか、最期はどこで過ごしたいかなど。それは親に対してだけではない。
きょうだいがいれば、同じようにその切り出しづらい話もしなくてはいけない。

以前ここでも描いたけど、私には3つ年上のアネがいます。
彼女は京都、私は山口、そして両親は横浜。

アネは大学院進学から家を出て、私も結婚を機に実家を離れました。
正月にアネは実家に帰省するも私はパートナーの実家に行っていたので、あまり会う機会もありませんでした。
日頃から密に連絡を取り合うわけでもないので、1年に1回会うかくらい。
2011年に共著を出版したその前後は、仕事上連絡を頻繁に取り合いました。それ以降はアネの情報は、母から聞くって感じでした。

そんなアネに直接会って話さなくてはいけない!と思い立ちました。話すテーマは今後親の介護をどうするか、です。

その頃は両親もまあまあ元気に2人で暮らしていました。なのに京都出張のおりに「アネに会わなくては!」と急に思い立ち、連絡をしたのです。何がきっかけで私をそうさせたのかは、全く覚えてないんだけど。

姉の勤務先にほど近い蕎麦屋(だったと思う)で、久々に2人でお昼ご飯を食べました。近況報告をしあいながら、その後は京都御所近くのカフェへ。
畳の上にクッションやら座布団が置いてある、とてもまったりできるカフェでした。

ミルクティーをすすながら、「ところで」と切り出し、今回の目的である「親の介護どうする?」案件をテーブルの上に広げました。
アネは「そうそう!私も考えていた」と即座に前のめりに反応。
そこから具体的に親の介護をどこでするかに始まり、お互い老後はどこで過ごすか、実家をどうするかなどの話に及びました。

アネも同じことを考えてたんだなー、と帰りの新幹線で会ってよかったと思ったことは覚えています。

アネも私も理科系気質だからなのか、感情は一旦置いておいて「今、何ができて何をしなくてはいけないのか」を瞬発的に判断します。まるでプロジェクトを立ち上げて、遂行する感じ。
まあ、いい意味でビジネスライク。だから腹を割って話やすい。

その数年後に親の介護は始まるのですが、あの時アネとゆっくり話してよかったと、今になって思う。
変に気を使うことなく必要なことを簡潔に話す、という関係性があの時でき上がりました。
中にはきょうだい間で話すのが難しい、という方もいると思う。でも話せる関係なら介護が始まる前に一度話して、向いている方向を確認したほうがいいと思います。

今のお互いの共通の目的は「親の残された人生の質を少しでもあげ、安らかに見送る」
そのプロジェクトは、現在もきょうだい2人のアサインで進行中です。



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以前、記事やインスタグラムでご紹介させていただいた、トメさんの書籍、
「マンガで解決 親の認知症とお金が不安です」 / 主婦の友社
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著書 / 上大岡トメ
監修 / 杉山孝博 (かわさき幸クリニック院長)、黒田尚子(ファイナンシャルプランナー)
発行 / 主婦の友社

トメさん自身が経験した、お父様、お母様のこと、
専門家の先生やファイナンシャルプランナーの方も交えて、丁寧に綴っています。
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