旬の柿をとことん楽しむ。栄養価とアレンジレシピ

秋の果物の代表ともいえる柿。「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがある通り、柿は果物の中でもずば抜けて栄養豊富です。
今回は柿の魅力と、旬の柿をとことん楽しむアレンジレシピを紹介します。

注目すべき柿の栄養素・成分とは?

「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざは、柿が出回る時期は医者の仕事が減ることを指しています。

これは柿が栄養のある食べ物であること、また秋は天候がよく体調を崩す人が少ないことが理由です。
このように、柿が栄養豊富であることは昔からよく知られています。

それでは、柿は具体的にどのような栄養素や成分が豊富なのか、詳しく見てみましょう。

・ビタミンC

柿は100gあたりビタミンCを70mg含んでおり、果物の中でも豊富です。
柿1個(約180g)ではビタミンCの量が130mgとなり、1日に必要な量を満たすほど含まれています。

また同じ秋が旬である果物と比較してみても、みかんの約2.2倍、りんごの17.5倍もの量が含まれており、豊富なことがわかります。

ビタミンCは粘膜の健康を守る働きや、免疫機能の維持に関わる働きがあるため、秋から冬にかけての感染症の流行しやすい時期に、意識して摂りたい栄養素です。

・タンニン

柿の渋味成分であるタンニンは、さまざまな健康効果が注目されています。
タンニンはポリフェノールの一種で、柿のほかには赤ワインやコーヒーに含まれている成分です。

タンニンには強い抗酸化作用があり、体を「サビ」から守ってくれ、動脈硬化やがん、免疫機能の低下、老化を防ぐのに役立ちます。

タンニンは渋味成分であるため、渋柿に多く含まれるイメージがありますが、甘柿にも含まれています。甘柿に含まれるタンニンは不溶性であり溶けづらいため、渋味を感じづらいのです。

柿は健康面や美容面の強い味方となってくれるでしょう。

・β-クリプトキサンチン

β-クリプトキサンチンは、カロテノイドといわれる色素成分のひとつです。
柿のほかには、みかんに多く含まれることが知られています。

β-クリプトキサンチンは、がんや骨粗しょう症の予防に役立つのではないかとして、研究が進められている成分です。

このように柿は、さまざまな健康効果が期待されています。

柿の白和えのレシピ

旬の柿をとことん楽しむ「柿の白和え」のレシピを紹介します。
甘い柿にクリーミーな豆腐がよく合う、シンプルな白和えです。

柿がたくさんあるときや、アレンジレシピを楽しみたいときに。
家にある材料で簡単に作れるため、ぜひお試しください。

・柿の白和えの作り方

<材料(2人分)>
柿…1個
絹ごし豆腐…100g
(A)すりごま(白)…大さじ1
(A)白だし…小さじ1
(A)砂糖…小さじ1/2

<作り方>
1.柿はいちょう切りにする。豆腐はキッチンペーパーで包み、重しをして15~20分ほど水気を切る。

2.ボウルに豆腐を入れ、ゴムベラや泡立て器を使ってなめらかになるまで混ぜる。(A)を加えてさらによく混ぜ、柿と混ぜ合わせる。

<ポイント
豆腐はよく水切りすると、よりクリーミーな味わいになります。
今回は簡単に作れる方法を紹介していますが、豆腐をすり鉢を使ってなめらかにすると、舌触りがよくなっておすすめです。

旬の食材を取り入れて、健康づくりを

旬の食材は、その時期に摂りたい栄養素が豊富なものばかりです。旬の味わいを楽しみながら、健康づくりに役立てましょう。