– 親とむきあう - わたしの場合 vol.4
両家同居生活という選択

・ どんな風に両家同居がはじまったか

母の旅立ちから2年半後、実家じまいという現実に向き合い手放した実家。

実家じまいには、言葉にできない心の葛藤、寂しさや悲しみ、いろいろな心の動きがあり、それを経て、現実を受け入れ前に進むことができました。

と、ほっとしたのも束の間。

同時に考えなければいけなかったのが、今後の生活スタイル。父が、これからどこで生活していくのか、私たちの状況とすり合わせて、1番最適な方法を模索しなければなりませんでした。

一人娘としては、近くで健康管理をしたい気持ちもあり、心にぽかんと穴が空いてしまった父の心境を考えると一人暮らしは心配。
次に、大量のモノを捨てた経験から、別々に暮らすことで無駄になってしまうであろうモノへの疑問。

さらに
1.私たち夫婦は出張が多い
2.主人の実家の敷地内に、祖父母が住んでいた空き家がある


という状況から、両家で話し合い、両家同居というスタイルが1番いいのではないかとの結論となりました。
取り急ぎ、主人と2人で暮らしていたマンションに父が一時的に引越し、同居がスタート。

そこから、2回目のスモール実家じまいがスタートします。

私たちが、主人の実家に住むことになったので、まず、主人の実家から祖父母の空き家へ、義両親の引越し。そして、すっからかんになった実家を大掃除&DIY。

それも、ちょうど実家を手放したのが2019年8月。同年の年末に、世界ではじめて新型コロナウイルス感染症が報告され、翌年1月に日本での感染が確認されたタイミング。

出張族だった私たちの生活も一変。突然のステイホーム。

世の中が激変し時間ができたおかげで、大掃除、壁の塗装、水まわりの床の張り替えまで、全て自分たちですることができました。

・ どんな生活スタイルか、家の間取りなど

家の間取りは、同じ敷地内に二棟の一戸建てが建っています。庭先からの入り口は同じで、進んでいくと向かい合わせに玄関があります。

Aチーム:主人の実家に、父+夫+わたし+息子(2021年に、我が家に仲間入り)
Bチーム:祖父母の元家に、義父+義母

(※これから、わかりやすいようにAチームとBチームで話を進めていきますね)

このような生活スタイルをとれたのも、元々、主人の両親が1人っ子同士の結婚だったため、お互いの両親と当たり前のように(もちろん苦労があってのことですが)暮らしていた実績があったことも大きいです。

私も1人っ子で、さらに義両親も3月生まれでみんな3と8がつくという奇跡!笑
いろんなことが本当にタイミングよく流れて、今のスタイルに辿り着きました。

・ 両家同居で心がけていること

両家同居がスタートする際、みんなで決めたことがあります。
「お互い干渉しすぎず、ほどよい距離感を保つ」こと。

生活は、毎日のこと。一時的なことではありません。
お互いに、それなりの努力と受け入れる心が必要です。気を使いすぎると疲れてしまいます。
冷たく感じてしまうかもしれないけど「基本的に自分のことは自分でする」ことを前提に、スタートさせました。

両家同居の食事事情ついてですが、Aチームは、基本的に家にいるメンバーで食事をとります。
Aチーム+Bチームは、季節ごとの行事、例えば大晦日、お正月、クリスマス、節分、各誕生日、父の日、母の日などは、必ず一緒に食事をします。

両家同居なんて、信じられないと、よく言われますが、いろんなことを経ての今です。

人間ですし人生ですから、そりゃいろいろなことはありますが、なるべく笑っていられる時間が長い方がいい、との思いで暮らしています。

・ 両家同居のいいところ

家族全員近くにいることで、お互いの健康状態や生活状況がみえるので安心。
嬉しいことも大変なことも、みんなで共有できるので、俯瞰でものごとを捉えることができて、心が軽くなります。

お正月やクリスマスなど、がんばって料理を作らなきゃいけない時など、お互いつくったものを持ち寄ってシェアすることができるので最高。

あっ!お醤油がなくなった、トイレットペーパーがない、という時も、隣にいけばなんとかなるので最高。

息子のことも、仕事の際、預かってもらったり、幼稚園に行きはじめる息子の園グッズを、義母に教えてもらいながら一緒につくったりと、義母に甘えることができるなど、両家同居の恩恵はたくさんです。

実母がいない今、裁縫や料理など教えてくれる義母が近くにいてくれることが、どれだけ心を癒してくれることか。そして、今のところ全員元気でいてくれることが、どれだけありがたいことか。

息子(3歳)と祖父母の関係については、私自身が高齢出産だったこともあり、大人の目が5人分で息子を見守っているので、それはそれは甘やかしているような気持ちにもなりますが、両家をはしごしながら遊ぶ姿を見ていると、それぞれの大人の遊び方を吸収して、のびのびと育っているからいいのかな、と微笑ましく観察しています。

・ 両家同居の生活で日々意識していること

3の冒頭でも少し触れていますが、それなりの努力と受け入れる心が不可欠です。
特に、実父への配慮と、義両親への感謝の表現は意識しています。主人の実家に私と実父が加わった形なので、実父が孤独を感じないように、そして、義両親に対しては感謝の気持ちを表すようにしています。

ここでは言えないことも、人間ですからもちろんあります。
でも、細かいことは気にせず、何かあったとしても、悶々と考える時間があるなら建設的なことを考えた方がいいと、すぐに切り替える努力をします。

短い人生、憎しみや嫉妬、変えられない過去に囚われたって、ただ時間を無駄にしているだけ。
元気に一緒にいれるのなら、楽しい時間を共有した方がいいよね、と思考を前向きに。

両家同居に限らず、仕事でもプライベートでも、理不尽だよな思うことがあっても、なるべくそっちに気持ちをもっていかれないように努力します。

母の病気と向き合っていた5年間は、やりたくてもできない、行きたくても行けない、言いたくても言えない日々が続きました。今、こうやって好きなことができて、好きに飛び回れる環境があることがそれだけでありがたいことか。

実家じまいから5年半が経ち、新しい家族が増え、両家同居という新たな生活スタイルが生まれました。忙しさの中にあっても、実家を懐かしむ暇もないほど、今この瞬間を大切に過ごせています。


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マールアペラルは、肌も心もストレスフリーをコンセプトに、心地よい循環を目指し、ナチュラルでのびやかな美しさを提案しているブランドです。感性と生き方に寄り添い、日々に自由と彩りを届けることを目指し、2012年10月に誕生しました。

マリナさんの故郷・鹿児島や九州産の地産原料を主に使用し、体のリズムを穏やかに整える、こだわりの自然素材を厳選。上質な精油を独自に調香した穏やかで印象的な香りが特徴です。

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