突然父が倒れた! 父の全てを背負った日々を1人娘が振り返る vol.18
父を施設に託す決断――罪悪感と安心のはざまで

「独居させようとしていたけど…。医師に言われた言葉を思い出す」
まだ父の病状がどういうものか…詳細がわからなかった時に私は父が退院したら独居してもらおうと思ってました。

父の短期記憶が保てないとは知らされていましたが、認知症で子ども家族の近くに独居で住んでいる高齢者の記事を見ていたからです。
その方は父と同じで記憶障害がありましたが、身体は元気でした。
だから父も大丈夫ではないか…と思っていました。

しかしリハビリ病院の先生に「独居は無理」と言われ、ケアマネージャーさんも施設を探す方向で動いたほうがいいと先生と同じ意見でした。

父のような症状の人を何人もみてきた方達がそういうなら間違いないんだろうと思いましたが、
「施設に入れて忍びない」「親の世話を最後まで私がしなくていいのか」と負い目にも似た感情を持ちました。
でもそんなこと思わなくてよかったのかもしれません。

入院当時からずっと病棟を徘徊していた父。
独居させていたら毎日徘徊していたかもしれません。
施設に入るのが父にとっては身の安全を守る手段だったんだなと思いました

在宅介護、施設入所、本人や家族の気持ち、経済状況、様々な介護がありますが
本人や家族にとって最善の環境状況が作れたらいいなと思いました。