10月10日は「目の愛護デー」目にやさしい食べ物とレシピ

年齢を重ねると目の働きが低下しやすいもの。10月10日の「目の愛護デー」は、目の健康について考える日です。この機会に、ご家族と一緒に考えてみませんか？今回は目にやさしい食べ物や、目にやさしい食べ物をたっぷりとれるおすすめレシピを管理栄養士が紹介します。

目にやさしい食べ物とは

目の健康を守りたいときに、とりたい食べ物がいくつかあります。目だけでなく、全身の健康づくりにも役立つ食べ物ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

ビタミンAは目の正常な働きに欠かせない栄養素です。不足すると目の角膜や粘膜に影響を与え、視力の低下や失明につながることもあります。

一般的な食生活では不足の心配がありませんが、主食ばかりなどの極端に偏った食事をとっている場合や、たくさんお酒を飲む習慣がある場合は注意が必要です。

また免疫機能の維持にも関わる栄養素のため、元気な毎日を過ごしたい場合にも意識して取り入れるようにしましょう。

【ビタミンAを含む食べ物の例】

にんじん・ほうれん草・かぼちゃ・春菊・豆苗・にら・かぶの葉・小松菜・卵黄など

ビタミンCは粘膜の健康維持を助ける働きのある栄養素です。

またビタミンCの摂取量が多いほど、老人性白内障と診断される率が低くなることがわかってきています。白内障で起こる目の水晶体の濁りは、酸化ストレスによるものと考えられており、抗酸化作用を持つビタミンCが予防に役立つのではないかと期待されています。

ビタミンCは、野菜や果物の摂取が少ない場合や、たばこを吸っている場合に不足しやすい栄養素です。免疫機能の維持や、若々しい肌を保つためにも必要な栄養素なので、積極的に摂取しましょう。

【ビタミンCを含む食べ物の例】

ピーマン・パプリカ・ブロッコリー・かぶの葉・じゃがいも・さつまいも・キウイフルーツ・柿など

ビタミンEもビタミンCと同様に抗酸化作用を持つ栄養素です。白内障予防に役立つほかにも、日本人の中途失明原因の4位となる加齢黄斑変性の予防にも役立つとして、摂取がすすめられている栄養素です。

また強い抗酸化作用から体内の脂質の酸化を防ぎ、動脈硬化を防ぐ働きも期待されています。

【ビタミンEを含む食べ物の例】

アーモンド・オリーブ油・まぐろ・卵（卵黄）・かぼちゃなど

野菜に多く含まれるルテイン、ゼアキサンチンは、カロテノイドという赤色または黄色の色素成分のひとつです。パソコンやスマートフォンから発せられるブルーライトから目を守る働きがあるとして期待されています。

また加齢黄斑変性の予防にもつながるとして摂取がすすめられており、目の健康のために意識して取り入れたい成分です。

【ルテインを含む食べ物の例】

ほうれん草・ブロッコリー・とうもろこし・ケール・卵黄など

【ゼアキサンチンを含む食べ物の例】

ほうれん草・とうもろこし・卵黄・クコの実・柑橘類・黄パプリカなど

それでは、今まで紹介した目にやさしい食べ物をたっぷりと使ったレシピを紹介します。主な食材から補給できる栄養成分は下記のとおりです。

・ほうれん草：ビタミンA・C、ルテイン、ゼアキサンチン

・かぼちゃ：ビタミンA・C・E

・卵：ビタミンA・E、ルテイン、ゼアキサンチン

洋風の卵料理であるキッシュは、本来はパイ生地を使うのですが、今回はパイ生地を使わずグラタン皿で簡単に作ります。野菜と卵からたっぷり栄養補給でき、見た目も華やかになるので食欲アップにもつながります。簡単に作れるので、朝食にもおすすめのレシピです。ぜひお試しください！

＜材料（2人分・大きめグラタン皿1枚分)＞

＜作り方＞

1.かぼちゃは種とワタを取り除いて水で濡らしてからラップに包み、電子レンジ（600W）で1分40秒～2分加熱し、2cm×1cmの大きさに切る。ほうれん草は水気がついたままラップに包み、電子レンジ（600W）で30～40秒加熱し、冷水にとってよく絞り、3cmの長さに切る。玉ねぎは薄切りにする。

2.レンジ加熱が終わったら、オーブンを200度に予熱しておく。

3.フライパンにバターを入れ、弱めの中火で熱し、玉ねぎ、ベーコンを炒める。玉ねぎがしんなりとしたら火を止める。

4.ボウルに卵を入れてよく溶きほぐし、牛乳、コンソメスープの素、塩、こしょうを加えてよく混ぜる。かぼちゃ、ほうれん草、2を加えてサッと混ぜ、耐熱容器（グラタン皿など）に3を入れ、ピザ用チーズをかけて200度に予熱したオーブンで20～25分焼く。

＜ポイント＞

グラタン皿を2つに分けて焼く場合は、焼き時間は15～20分ほどにして様子を見てください。表面がふわっと盛り上がってきたら焼きあがったサインですが、心配な場合は竹串を刺してみて、生の卵がついてこないか確認しましょう。

目の健康を守るには、食べ物の工夫以外にも、定期的な検診も大切です。10月10日の「目の愛護デー」を機会に、ぜひ目の健康について考えてみましょう。