前回のコラムにとても反響がありました。「親が歳を重ねるごとに、どんどんネガティブになっていく」うちもそう!というコメントを多くいただきました。
中には「親のネガティブな発言に、なんだかイライラ。怒りさえを覚えることも」うん、わかる。私もそうでした。
うちだけではなく、みんなそうなんだ!とわかると、とってもキモチが楽になります。
介護保険を使って本格的に介護が始まる前、つまりまだケアマネさんがついていない介護未満の場合、なかなかキモチをシェアしたり相談したりする人がいません。
そんな時期に私はどうしたか。中学、高校時代の同級生(同窓生)とつながりました。
私の介護未満のモヤモヤした時期は、ちょうどコロナ禍が始まった時でした。
世の中に「オンライン飲み会」なる新語が飛び出し、人々が面白がってこぞって開催し始めた頃。高校の同級生10人くらいとオンライン飲み会をしました。
その終盤にかかった頃、思い切って言ってみた。
「うちの親が急に歳をとっちゃって、すごく心配なんだよね。遠く離れているからなおさら(私は山口県、両親は横浜市)」
そうしたら、みんな堰を切ったように話し出した。
「うちの親も!」「今まさに介護中」「施設を探している」「デイサービスに行き出した」
後日改めて「オンライン介護座談会」なるものを開催するほど、盛り上がったのです。
同級生のいいところは、
①親の年齢がだいたい同じ。その中で介護の先をいく「先輩」が必ずいる。
②当時同級生の家に遊びに行くことが多かったので、お互いの親を知っている。よって他人事には思えない。
③地元(私の場合は横浜市)に残っている同級生は、地元のピンポイントな介護事情を知っている。
④年齢的にお互い「見栄」がない。
④について補足すると、30代、40代の頃って自分の仕事や家族に対して友達への見栄がありました。少しでもよく見せたい、という。
でもコドモたちも巣立ち自分も年齢を重ねてくると、よく見せたいなんてどうでもよくなる。いい意味で。それよりも、目の前にある山を乗り越えていくことが優先されるのです。
それはみんな同じで、久々に(オンラインで)会ったというのに
「共に乗り越えよう」というキモチに満ちあふれていました。
コロナの初めての予防接種の予約が始まった時のこと。
山口県から横浜市に住む親のために予約をしようと思っても、横浜市の担当に電話もネットも申し込みが集中して繋がらない。
ところが静岡県に住む中学の同級生が、次の申し込み受付日に電話をかけまくってくれて「おじさんとおばさんの予約が取れたよ!」とLINEが。
涙が出ました。
彼女の実家は私の実家と歩いて3分の距離。
中学生の頃は、晩ごはん、お風呂も終わってあとは寝るだけのパジャマのような格好でお互いの家を行き来し、深夜までおしゃべりをしていました。
「中学生の頃、おじさんとおばさんにはお世話になったもん。恩返ししなくっちゃ」
という彼女のコトバは、そっくりそのまま私が彼女のお父さんとお母さんに返すコトバ。
介護は誰でも通る道。コミュニティを再構築して、団体戦で行きましょう!