突然父が倒れた! 父の全てを背負った日々を1人娘が振り返る vol.7 「しばらく経ったあとの喪失感」

今回は介護の後のお話です。

生前は2~3カ月に1回くらいのペースで我が家に遊びに来ていた父。
今でも「長い間、遊びに来ていないだけ」と感じたりしています。

でも現実はどんなに待とうが絶対に遊びに来ない…。
そう思うととても喪失感を感じます…。
それは亡くなった直後より強い気持ちです。

病気発症から9ヵ月後に亡くなった父ですが、この短期間でも濃密すぎる出来事が多々ありました。
その時は無我夢中、死に物狂いで対応していました。
苦しくて辛くて大変で、円形脱毛症になったりしました。
それでも「生きていた」ので喪失感はそれほど強く感じませんでした。

でも亡くなって…「介護」が必要なくなり、本当に父との繋がりがなくなってしまいました。
今では病気じゃなかった頃の父との思い出を振り返るだけで喪失感を感じます。
「亡くなって、しばらく経ったほうが悲しくなる」とよく聞きますが、まさにその通りですね。

繋がりが断たれてしまったあの日からジワジワと感じていた喪失感。
褒められるような父ではありませんでしたが、恋しいのかもしれませんね。
時たま外出先で父と同じ年代くらいの男性をみると「今でも元気ならあんな風に歩いてるのかな」と思ってしまいます。

こればっかりは時間が解決してくれるのを待つしかないですが…
先はまだ長そうです。

いつか泣かずに振り返れる、懐かしい思い出になる日がくればいいなと思っています。