突然父が倒れた! 父の全てを背負った日々を1人娘が振り返る vol.8
「割り切ることも大事」

介護をして「全部自分が支えてあげたい」という気持ちがあれど…実際には無理ですよね。

私の場合、鬼電が一番対応に苦慮しましたが…電話だけでしょ?って思う方もいるかもしれません。
でも電話が朝昼晩関係なく、ずっとかかってきます。

食事をしていても、仕事をしていても、出かけていても、家事をしていても、お風呂に入っていても、トイレに入っていても…
対応しても10分と経たずに同じ内容の電話がかかってきます。
これをずっと…終わりなく対応するんです。
しばらくすると電話が鳴ってないのに、鳴ってるような幻聴が聞こえてきて…
「あ、これは無理だな」って悟りました。

それで時間を制限して対応すると今度は「罪悪感」が襲ってくるんですよね。
「親の病気と向き合わない自分」が酷い人間に思えてくるんです。

向き合ってるからこそ「介護する側の健康」にも気を遣わなきゃいけないのは理解しています。
自分が倒れたら、本当に介護できなくなります。
でも…「してあげたい」「やらなくちゃ」って気持ちがあって、でも「できない」って現実がある…。

介護って身体的にも辛いですが、精神的にも辛い…。
だからこそ様々なサービスや行政に助けてもらうのはとても重要なことだと思います。

罪悪感は晴れないかもしれませんが…「割り切る」というのもまた介護するうえで重要だと思います。