メンタル不調に。旬食材を使った、栄養たっぷりスープ

新年度のあわただしさが落ち着いてくる5月から6月にかけては、季節の変わり目でもあり、体調が整いづらい時期です。
なんとなくやる気が出なかったり、食欲が落ちたりするなど、疲れが出やすくなる方も多いはず。

そんなときは、ホッとやすらぐ味わいの、体を労わるスープはいかがでしょうか。
レシピとともに、体調を整えたいときに取り入れたい食べ物もあわせて紹介します。

疲れや不調を感じたときに!リラックスをサポートする食べ物

忙しさが続きストレスのかかった状態が続くと、体は緊張に関わる「交感神経」が活発な状態に。
食欲の低下や睡眠の質の低下など、さまざまな影響を与えてしまいかねません。

仕事や学校、家事育児を終えたあとは、リラックスに関わる「副交感神経」が活発になるように工夫してみましょう。
ぬるめのお風呂に入ったり、リラックスする時間を設けたりすると、体がストレスから解放されて、睡眠の質を向上させ、しっかりと休養をとれます。

また食生活や食べ物でも、リラックスをサポートすることができます。
どのような食べ物がよいのか、詳しく見てみましょう。

・トリプトファンを含む食べ物

トリプトファンは、セロトニンやメラトニンの材料となります。セロトニンは心の安定に関わる神経伝達物質で、メラトニンは睡眠リズムの調整に関わるホルモンです。
どちらもリラックスや十分な休養に欠かせない役割があります。

トリプトファンは必須アミノ酸であり、食べ物から補給する必要のある栄養素です。
通常の食生活では不足の心配は少ないのですが、ご飯やパンばかりなどの偏った食生活では不足するおそれがあります。

下記のタンパク質を含む食べ物を毎日取り入れるようにしましょう。

【トリプトファンを含む食べ物の例】
鶏肉・カツオ・サバ・マグロ・卵・チーズ・ヨーグルト・大豆・納豆・豆乳など

・GABAを含む食べ物

アミノ酸の一種であるGABAは、リラックス作用や睡眠の質を高める働きが期待されている成分です。GABAは交感神経の働きを鎮めて、副交感神経を活発にする作用があると考えられています。

疲れがたまりきってしまう前に、下記のような食べ物を取り入れてみるとよいでしょう。

【GABAを含む食べ物の例】
トマト缶・トマト・かぼちゃ・じゃがいも・大豆など

・香りのよい食べ物・飲み物

アロマオイルなどのよい香りを嗅いで、すっきりしたり気持ちがやわらいだりした経験はありませんか?
香りによるリラックス効果は、古くから知られている効果です。

アロマオイルだけでなく、食べ物や飲み物に含まれる香り成分にも、リラックスに関わる働きが期待されているものがあります。ホッとひと息つきたいティータイムや夕食に、下記を取り入れてみてもよいでしょう。

ただし、紅茶や緑茶、ほうじ茶などの飲み物はカフェインを含むため、寝る前にとると睡眠を妨げる恐れがあります。午後のティータイムで楽しむようにするとよいでしょう。

【香りのよい食べ物・飲み物の例】
紅茶・緑茶・ほうじ茶・セロリ・パセリ・レモンなど

そら豆と豆乳のポタージュスープのレシピ

春が旬の食材であるそら豆と、豆乳を使ったポタージュスープのレシピを紹介します。

豆乳には、セロトニンやメラトニンの材料となるトリプトファンが豊富に含まれます。
そら豆はタンパク質や鉄、ビタミンB1を含むため、疲れをためたくないときにぴったりの旬の食材です。

そら豆の香りと、豆乳のやさしい風味でホッとする味わいに。消化にもやさしいので、疲れた体にぴったりです。

・そら豆と豆乳のポタージュスープの作り方

<材料(2人分)>
そら豆(むき身)…100g
玉ねぎ…1/4個
オリーブ油…小さじ2
水…200ml
コンソメスープの素(顆粒)…小さじ1
豆乳…200ml
塩…少々
こしょう…少々
パセリ(乾燥)…少々

<作り方>
1.そら豆は塩茹でし、薄皮を剥く。玉ねぎは薄切りにする。

2.鍋にオリーブ油を入れ中火で熱し、玉ねぎを炒める。
透き通ったら水、コンソメスープの素を加えて、沸騰したらふたをして弱火にし、約7~8分煮る。

3.2にそら豆を加えてひと煮立ちさせたら火を止め、粗熱を取ってからミキサーに入れなめらかになるまで撹拌する。
鍋に戻し入れ、豆乳を加えて温め、塩、こしょうで味をととのえる。器に盛り、パセリを散らす。

<ポイント>
ミキサーで撹拌したあとに裏ごしをするとなめらかになります。
ただし、食物繊維を取り除いてしまうことになるので、ムダなく摂りたい場合は裏ごしをしないようにしましょう。

旬の食材と休養で、季節の変わり目を乗り切ろう

体調が整いづらい時期は、休養と栄養たっぷりの食事を心がけたいものです。
今回のような栄養たっぷりのスープで体を労わるのはもちろん、食事づくりが大変なときはひと休みしてお弁当やお惣菜に頼っても。
これから暑くなる時期に備えて、しっかり休養をして、体調を整えておきましょう。