健康のこと

熱中症対策のポイントと、暑さで疲れたときに家族で食べたい熱中症対策レシピ

暑い時季に注意したい熱中症。子どもや高齢者はもちろん、大人も熱中症になるリスクがあるため、家族全員で気をつけて対策することが大切です。中でも毎日の食事は、熱中症対策に重要なポイントが詰まっているため、どのように工夫したらよいかを知っておきましょう。また暑くても簡単に作れる、熱中症対策におすすめのレシピも管理栄養士が紹介します。

室内での熱中症に注意しよう

熱中症は屋外で起こるイメージがあるかもしれませんが、実は室内でもたびたび起きています。2017年から2019年にかけての調査では、熱中症の発生場所の3〜4割が住居となっているほど。「家の中にいるから大丈夫!」と油断できないのです。

冷房を上手に使用して室温を適度に保ったり、こまめに水分補給をしたりと、室内でも熱中症に用心しましょう。また次から紹介する食事のポイントも取り入れてみてくださいね。

熱中症対策の食事のポイント

熱中症対策には「しっかり食べる」ことがまず大切です。栄養不足の状態では、夏バテを招いて熱中症になりやすくなってしまいます。中でも特に意識したい3つのポイントを紹介します。

1.朝食をとる

朝食を抜くと、熱中症のリスクが高まることをご存じですか?朝食をとらないと、熱中症対策に必要な「塩分」を補給できずに、熱中症を引き起こす原因になるのです。

えば前日の夕食から昼食まで、12時間以上も塩分を補給せずに、睡眠や通勤、作業などで汗をかいてしまうと、体はあっという間に塩分不足の状態に。水分をしっかり補給していても、塩分が足りなくなることで、めまいや吐き気、頭痛などの熱中症の症状を引き起こすこと

朝に食欲がない場合でも、おにぎりやサンドイッチなどの少し塩気のあるものや、1杯のみそ汁などでもよいので、塩分を補給して1日をスタートするようにしましょう。

2.1品で栄養を摂れるメニューにする

食欲が低下しやすい夏は、簡単なメニューで済ませてしまう方も多いかもしれません。しかしそれでは体に必要な栄養素が不足して、夏バテにつながることも。体調不良は熱中症のリスクとなるため、夏バテを起こさないようにすることも熱中症対策に大切です。

例えばそうめんや蕎麦など簡単なメニューのときは、豚肉やツナなどのタンパク源や、オクラや大根おろしなどの野菜をプラスすると、栄養たっぷりの1品になります。夏バテ対策にはビタミンやミネラルの補給も大切であるため、このような工夫をぜひお試しください。

3.ビタミンB1を補給する

夏バテを起こさないよう、ビタミンB1の補給も大切です。ビタミンB1は糖質の代謝に必要な栄養素で、不足するとエネルギーをうまく作り出せないことから、疲労感につながり夏バテの原因になりかねません。

「麺だけ」「パンだけ」などの糖質に偏った食事では、ビタミンB1が不足することがあります。ビタミンB1を補給できる、豚肉、鶏もも肉、納豆、蕎麦、玄米などの食べ物を意識して取り入れてみましょう。

暑さで疲れたときに家族で食べたい

熱中症対策の「豚しゃぶ梅おろし蕎麦」のレシピ

熱中症対策にぴったりのレシピ

熱中症対策におすすめの「豚しゃぶ梅おろし蕎麦」のレシピを紹介します。

ビタミンB1が豊富な蕎麦と豚肉を組み合わせているので、夏バテ対策にぴったりのメニューです。また主食(麺)・主菜(豚肉)・副菜(大根、大葉)がそろっているのもポイント。子どもや大人はもちろん、食が細くなった高齢の方でも、1品でさまざまな栄養素を摂れるため、家族みんなにおすすめできるレシピです。食欲がなくても、梅と大葉の香りが食欲アプを助けてくれます。 なるべく簡単に作れるよう、今回のレシピでは豚肉と蕎麦を一緒に茹でてしまいます。暑い時季はなるべく手間は省いて、ラクにおいしく食事を楽しみましょう。

豚しゃぶ梅おろし蕎麦の作り方

<材料(2人分)>

蕎麦(乾)…2人前(160~200g)

豚肉(しゃぶしゃぶ用)…120g

大根…5cm

梅干し…2個

大葉…4枚

いりごま(白)…適量

めんつゆ…適量

<作り方>

1.大根はすりおろして軽く水気をきる。梅干しは種を除いて叩く。大葉はせん切りにする。

2.鍋にたっぷりの湯を沸かし、蕎麦を表示時間通りに茹でる。茹で終わる1分前になったら豚肉を広げながら入れて茹でる。

3.豚肉の色が変わり蕎麦が茹で上がったらザルにあげ、冷水にとって冷ます。

冷水にとって冷ます蕎麦

4.器に蕎麦、大根おろし、豚肉、梅干し、大葉の順に盛り付け、いりごまをふり、薄めためんつゆをまわしかける。

<ポイント>

豚肉の部位は何でもOKです。もも、バラ、ロースなど、お好みのものを準備しましょう。お好みで天かすやみょうがをプラスするのもおすすめです。

毎日の食事を工夫して熱中症対策をしよう!

熱中症対策には毎日の食事の工夫が欠かせません。他にも、冷房を適切に使うことや、十分に睡眠をとって休養することも大切です。自分の健康管理はもちろん大切ですが、家族へも「ご飯を食べられているかな?」「暑いけど眠れているかな?」と気にかけておくと、熱中症の心配も減らせますね。熱中症対策をして、今年の夏も元気に過ごしましょう。

  • 記事を書いたライター
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広田千尋

管理栄養士。病院、保健センター、保育園で子どもから高齢者まで、幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランスとして、コラム執筆のほか、身近にある材料で簡単に作れる栄養満点レシピの提案などを行っている。

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