だれとも血の繋がりがない義祖母宅の掃除奮闘記 vol.3

この連載では、てんさん・夫・夫の母(義母)の3人が、信頼関係が希薄な義祖母の汚屋敷を掃除していくお話をお届けしています。

※前回までのあらすじは記事の下部から入れます

ゴミ屋敷の掃除について書いてきましたが、ここで義祖母との今までと現在のコミュニケーションについてもお話していければと思います。

・掃除のきっかけは孫の存在


第一話・第二話でお話してきたように、義祖母が汚屋敷の掃除を決意したのは「孫に迷惑をかけられない」という孫(わたしからみた夫)の存在。

でもわたしは「夫は義祖母と血が繋がっていないし、高校時代から地元を離れて遠方に住んでいるのに、どうして義祖母にとって大きな決断をする存在になったのだろう」と疑問に思っていました。

父方の名字を継ぐために義祖母に養子縁組をしたと言えど、その辺りの温度感というのはポッと出の孫嫁には掴みにくいところ…

夫いわく、「小さい頃はよく遊びに行っていたし、義祖父が亡くなってから義祖母家に誰も近寄らないなかで、母と二人で会いに行っていたからだと思うよ」とのこと。

人が近寄らなかったのは義祖母の頑固で思い込みが強い性格というのもあるのですが、何より家が汚いというのが大きな原因。

そんな中でも義母は足繁く義祖母家に通い、夫も電話や手紙をよく送っていたので、血の繋がりは関係なく家族になったんだと思います。

これに関しては一朝一夕のコミュニケーションとかではなく、家族として過ごした時間や思いやりを持って接してきた実績ですね。

・義母からお願いされた孫としての役目


コミュニケーションの話に入る前に補足をさせてください。

今までの流れだと義母と義祖母は仲良しに見えますが、実際はそんなことはないようです。

義母から昔の話を聞くと、義祖母に辛い目に合わされていたんだなという感想をもちました。

掃除の話が出た時にお願いされたのが、「わたしは義祖母とは今までのこともあってどうしても険悪なムードになってしまうから、二人は義祖母の味方になって優しく接してあげて」とのこと。

仲のいい家族でも掃除の時は「これ捨てないの?なんでとっておくの?」などと話した時にはピリッとした空気が流れますよね?

今回の掃除ではそれが常に起こることがわかっていたので、義祖母のやる気を削がないためにも、そして味方が誰もいないと感じないために甘やかし担当の役目をもらいました。

いわゆる飴と鞭。飴が孫で、鞭が義母。笑

この作戦は大成功だったと思います。ぜひ第一話・第二話の掃除奮闘記をご覧ください。

・喜ばれたコミュニケーション

まずは義祖母に喜ばれたコミュニケーションから紹介します。

日頃の電話コミュニケーション

基本的に離れている時は、電話で連絡をとります。特に喜ばれたのは誕生日のお祝いを伝える電話と掃除に行く前、行った後の電話です。

誕生日の電話は夫が一人暮らしのころから毎年しています。誕生日には色々な思い出が頭の中を巡るのか、昔話をしたり、日頃の感謝をお互い伝えたりといい機会になっています。

今年で93歳!今年のお祝いの電話の時は、少し涙ぐみながら色々とお話してくれました。

また掃除に行く前と行った後の電話は、こちらとしては事務連絡のようなものなのですが、義祖母からしたら大切な孫からの「明日会えるね!」「今日楽しかったね」のような連絡になっているようで、いつもよりテンションが高くご機嫌な様子が伺えます。

一人ではいけない場所へ誘う

義祖母の日常はどんな感じなのだろうか?と、ふと疑問に思い、掃除中に聞いてみました。

頻繁に義母が義祖母家を訪ねており、必要なものがあれば買って届けてくれるそうです。

また義祖母の住む場所は住宅街にあるので利便性は良く、日頃は徒歩で近くのスーパーに行きお弁当や日用品を買ったり、病院に行くそうです。

車に乗せてもらうことはないのかと訪ねてみると、定期購入している健康食品のコミュニティで、たまに送迎付きで近くの体育館などに行き社交ダンスを見たり踊ってみたりしているそうです。

「どこか行きたいところはある?」と夫が尋ねると、「肌着を買いにショッピングモールにいきたい」と返答。

ショッピングモールは義祖母家からサクサク歩けば20分くらいの場所にありますが、なかなか一人で歩くには不安があるようで行く機会がないとのこと。

その日は車で掃除に行っていたので、掃除終わり後に車に乗せてショッピングモールに行きユニクロへご案内。とてもユニクロを気に入ったようです。

また別の日にも「人生最後に沖縄に行きたい」とぽそり。こちらは残念ながらさまざまな理由で叶えることが難しいのですが、「どこかに連れていく」というのはすごく喜んでもらえることなんだなと思いました。

・合わなかったコミュニケーション

喜ばれたコミュニケーションは続けつつも、色々と試行錯誤していく中で辞めたコミュニケーションもあるので、2事例ほど紹介します。

LINEでのやりとり

義祖母は新しいモノにチャレンジすることに比較的抵抗が少なく、92歳にしてスマホを使い、LINEにもチャレンジしていました。(しかも、らくらくフォンではなくiPhone)

一緒にご飯を食べに行った時に夫が一通り使い方を教え、その日の夜にはご飯の時に撮った写真を送り共有していました。

ただ日頃LINEでやり取りする人が少ないからかLINEを見る習慣がなく、メッセージを送っても未読のままという状態が多くあったのでコミュニケーション手段としては諦めました。

写真は撮ったその日に義祖母のスマホの写真フォルダに移しておき、夜には無事家に着いたよと電話をかけるコミュニケーションで落ち着きました。

手土産を持っていく

わたしたち夫婦は3年前に義祖母の住む隣の県に移住してきました。

それより前は都内に住んでいたので、帰省ついでに義祖母家に顔を出す時は必ずとらやの羊羹を手土産に会いに行っていました。

移住後も最初は手土産として美味しいチョコレートや、クッキーなどのお菓子を持っていっていたのですが今は持っていかないようにしています。

「どうして?義祖母がかわいそう!」

と思いましたか?

第一話・第二話の様子をご覧いただいている方は、もしかしたら想像がつくかもしれません。

義祖母の家はゴミ屋敷。ゴミ屋敷の掃除をするために月に1回通っているうちに、過去にあげた手土産が放置されているのを何度か目撃しました。

一応、頂き物や鍵など大事なものが置いてあるエリアではあるのですが、中身はそのままです。

夫と話し合い、手土産を持っていってゴミを増やすよりは、掃除前のお昼ご飯をごちそうする方がいいねということで解決しました。

・模索し続ける

ここ数年は電話連絡でうまくいっているように思っていましたが、今年に入って急にスマホの電源が入っていないことが増えました。

スマホ自体がゴミ屋敷の中に埋まってしまい見つけられないパターンと、充電ケーブルやアダプターなどをセットするのが大変の2つが大きな原因。

高齢者にとってはスマホを充電すると言うのはなかなかの難易度なのかもしれませんね。

こうなるともう一人暮らしのままではいられないので、93歳の誕生日をきっかけにデイサービスを週に3日お願いするようになりましたが、デイサービスに通うとさらにスマホを使わないのか、ここ数ヶ月はいつ電話をかけても充電切れで繋がりません。

わたしたちが同じ県へと引っ越すのか、IoT技術を頼るのか、また次のコミュニケーションを模索しています。

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